私は長年ソリッドワークスを使用していますが、使ってる期間が長くても使う機能はあまり増えていません。
ソリッドワークスをお使いの方の中にも、同じようにいつも決まった機能を使うようになる方が多いのではないでしょうか。
私もたまにしか使わない機能はすぐに忘れてしまいますので、習得した情報を忘れないようにメモとして記しますので、お役に立ちましたら幸いです。
紙図面の情報をスケッチに貼り付ける
<用途説明>
装置を設計する際に、多くの場合は新規にゼロから設計することになりますが、既存装置を参考にして改良設計を行う場合もあります。
改良設計の場合は、通常は既存装置のCADデータがDXFで保存されていることが多いので、スケッチに貼り付けて利用することになります。※私の場合は客先支給の建屋レイアウト図や構想図を利用することが多いです。
例えば下の画像は構想図の平面DXFデータをソリッドワークスデータに変換してスケッチに貼り付けたモデルです。
しかし、まれにDXFなどのCADデータが無く紙やPDFのデータしかない場合があります。
このような場合に、紙の情報をスケッチに貼り付けることができれば、ある程度の正確性で寸法を合わせたトレース設計ができるようになりますので、とても便利です。
下図は元の紙図面の平面図と正面図をスケッチに貼り付けた状態の参考モデルです。貼付け面を分かりやすくするためにモデル背景をグレー表示にしてあります。
このように参考画像を貼り付けておりますと、設計のスケッチをする際に比較ができて有用です。
<手順説明>
簡単に方法を説明しますと、紙の情報をJPGに変換→JPGデータをスケッチに貼り付け→スケールを合わせる というような手順になります。
詳細手順を以下に記します。
1.図面データをJPGに変換する
スケッチに貼り付けるためには図面データをJPGに変換する必要があります。
紙図面を元にする場合はスキャナで読み取ってJPGに変換すると簡単です。
PDFデータの場合は、パソコンの画面をコピー(Prt Scキー使用)して、フリーの画像編集ソフト(例えばPhotoScapeなど)で必要部分を切り取ってJPGで保存するという方法もあります。
下の画像はPhotoScapeで画像を切り取った状態です。
2.ソリッドワークスで部品モデルを新規で開く
3.貼り付けるスケッチ面を指定する
4.「ツール」→「スケッチツール」→「スケッチ図」→JPGファイルを選択する→「スケッチツールを使用」にチェック
5.スケールを合わせる
下の画像のようにスケールを合わせるための青い一点鎖線が表示されますので、各端を既知の寸法に合わせて寸法値を入力します。
下の画像が青いガイド線を60mmの寸法に合わせて60を入力した状態です。
下の画像は正面図にJPG画像が貼り付けられた結果です。
6.透明度を変更する
透明度を指定することができますので、この参考画像を透かして見ながら別のスケッチなどを描くことができます。
今回の便利な機能は以上です。少しは参考になりましたでしょうか。
<情報元>株式会社テクノソリューションズ様
また新たな機能を習得しましたら項目を追加いたします。
ご覧下さいましてありがとうございました。
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