ヒータブロックの断熱方法~電力消費を抑える

私は産業機械の設計の仕事をしておりますが、「ヒータを使用して袋を熱溶着により封止する」という類の装置を多く受けます。

その際によく使用する断熱の方法につきまして情報をお伝えいたします。

熱関連のお仕事を主にされている方からしましたら貧弱な内容かと思いますがご容赦下さい。

また、より良い方法をご存じの方がいらっしゃいましたらご教授下さいますようにお願いいたします。

熱溶着機の構造

一般的な熱溶着機を簡単に表しますと下図のような構造で、カートリッジヒータで温められた2つのヒータブロックで熱溶着する対象の2枚のフィルムなどを加圧しながら挟み込んで封をします。

この際にヒータブロックは装置側に取り付けますが、装置との間で断熱しませんと、ヒータの熱が装置側に逃げてしまいエネルギーの無駄使いであるばかりでなく、設定温度への上昇時間が長く掛かってしまうことになります。

断熱材を入れる

対策としましては、単にヒータブロックと装置との間に断熱材を挟み込むだけです。

ここで問題なのは、ヒータブロックを装置に固定しなければなりませんが、「金属製のボルトを使用すると、ボルトを通して装置側に熱が逃げてしまう」ということです。

ボルトを樹脂製などにすると強度が不足しますので、一例として下図(断面図)のような構造にする方法があります。

ボルトの周囲にもカラー状の断熱材を入れて、ヒータブロックと装置を熱的に絶縁状態にします。

断熱材は耐熱温度などの条件により選定します。ミスミさんでも各種温度に対応した製品を取り扱っていますので、使いやすいのではないでしょうか。

断熱材の注意事項

断熱材を使用する際に注意することは、圧縮以外の方向に大きな力が掛からないようにすることです。層構造の断熱材は層の重ね方向のみに圧縮力が掛かるようにします。

ミスミ製の断熱カラー(DJC)は径方向の積層ですので、金属板厚より少し短めにして、力が掛からないようにするのが望ましいようです。

断熱材の厚さ

断熱材の適切な厚さはどの程度でしょうか。

これは「どの程度の熱量のロスにとどめたいか」によると思いますので、八光電機さんなどの専門サイトにお任せいたします。

 

あまり役に立つ情報ではなかったと思いますが、ご覧くださいましてありがとうございました。

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