ソリッドワークスのコンフィギュレーションは使うべきか

※私は長年ソリッドワークスを使用しておりますが、残念ながら特に操作に詳しいわけではありません。少しでもお役に立てる情報をお届けしたいとは考えておりますが、内容につきまして不備などございましたらご連絡をいただけますと幸いです。

 

この投稿をご覧になる方はソリッドワークス(SolidWorks)を使用されている方が多いと思いますが、コンフィギュレーション機能をお使いでしょうか。

お使いのかたが恐らく圧倒的に多いのではないかと想像します。

コンフィギュレーションを使わない理由

私は産業機械の設計にソリッドワークス(SolidWorks)を10年以上使用しておりますが、1つのファイルで複数の形状・寸法のモデルを作成できるコンフィギュレーション機能をソリッドワークスの使い始めの頃から使用しております。

しかし、設計対象の業種にもよるとは思いますが、意図してコンフィギュレーション機能を使用しない企業もあるのです。

使用しない理由は、「設計者以外の人にはコンフィギュレーションの設定が分かりにくいため他の担当者がモデルを変更するのが困難となるから」ということで、一理あるとは思います。

コンフィギュレーションの選択を変えれば形状などが変わりますので、確かに「変わった」ことは分かりますが、「具体的にどこが変わったか」については細かい部分までは分からないのではないでしょうか。

現在私は一人で機械設計の仕事をしておりますので、そのような問題は少ないのですが、大規模装置を二人以上のチームで設計する場合などは、他メンバーの作成したモデルを変更する場面もあるのではないでしょうか。

コンフィギュレーションの有効性

先にデメリットについて触れましたが、メリットも含めてトータルで評価するべき問題ではないでしょうか。一方が致命的な問題であれば評価の必要はありませんが、前述のデメリットは致命的ではないように思います。

ここで、コンフィギュレーションのメリットを挙げてみましょう。

  • 1つのファイルで複数の形状・寸法を表すことができる。
  • ファイル数を削減できる。→必ずしも動作は早くならない。
  • モデルの変更を効率化できる。
  • 部品図の作図を効率化できる。
  • アセンブリの状態の違いを表現できることで干渉を見つけやすくなる
  • 組立図上で代替位置ビューを使用することで動作位置を想像線で表示できる。

私は、このメリットの中で最も重要な項目は「干渉を見つけやすくなる」ことではないかと考えています。干渉にも大小ありますが、中には設計品質として致命的な物もあるからです。

メリットにつきまして考察してみましたが、デメリットを小さくするアプローチもあるかもしれません。

他のメンバーが分かりやすいコンフィギュレーション

作成者以外の方が理解しやすくする方法にはどのようなものがあるでしょうか。

特に私に妙案はありませんので、お詳しい方がいらっしゃいましたら是非教えていただきたいのですが、例えば以下の方法ではいかがでしょうか。

  • コンフィギュレーションをあまり複雑にしないルールを作る。→複雑になる場合はファイルを分ける。
  • コンフィギュレーション名を分かりやすくする。
  • 設計テーブルを活用する。

設計テーブルは、コンフィギュレーション別の寸法や抑制の有無が表形式で表示されますので、理解の大きな助けになるように思います。

明確な閾値はありませんが、「設計テーブルを見ても分かりにくいようなモデルは別ファイルにする」というようなルールを設けてはいかがでしょうか。

結 論

あくまでも私の結論ですが、以下のようにしてはいかがでしょうか。

  • コンフィギュレーションは使いましょう。
  • 複雑になり過ぎない範囲内で使いましょう。
  • 作成者以外の方は設計テーブルを確認しましょう。

設計者や会社それぞれで状況が違いますので、各々の条件の下で判断するしかありませんが、私が携わっている産業機械の設計につきましては、コンフィギュレーション機能は不可欠ではないかと感じております。

コンフィギュレーションはソリッドワークスの中で重要な機能ですので、十分に時間を掛けて決めるのがよいと思います。

本稿が少しでもお役にたてましたら幸いです。

 

ご覧くださいましてありがとうございました。

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